ダライラマ法王講演会(4)
自分の苦しみを取り除きたいという目的は、他の有情たちも持っているものであり、自分だけ が苦しみを逃れたいという利己的な心を捨てて、他の者のために働こう、自由を得ていない有情を救いたいという、より大きな目的をもって菩提心を起こさなければなりません。
私たちには三つの苦しみがあります。
「苦痛の苦しみ」(肉体的な苦しみ)
「変化に基づく苦しみ」(汚れた思いによる苦しみ)
「偏在する苦しみ」(この世のすべては苦しみ)
私たちの心の苦しみを取り除き、汚れを除いて、一切知の境地に達するまでに二つの障りがあります。煩悩の障り(煩悩障)、智慧の障り(所知障)をすべて浄化しつくされて、ようやく苦しみから解放され、息ができるようになります。それが、「息のできない者たちが、息をすることができるようにし」という意味になります。
密教の門に入り,それを修行する菩薩たちが,このように世俗のレベルにおける熱望の本質を持つ菩提心を起こしたならば,瞑想の力によって究極菩提心を育むべきである。そのために,その本質について説明しよう。
世俗レベルの菩提心を起こしたら、そこにとどまらずに秘密集会(ひみつしゅうえ)、無上ヨガ・タントラに基づく教えによる修行を積んで、汚れた身口意を汚れなきものに高め、不住涅槃という最も高い境地を目指していかなければなりません。それは、心の中に空の理解を深め、自分の心を空に変える修行です。